YEC TouringReport能登半島と信州・安曇野VOL3
YEC TouringReport能登半島と信州・安曇野VOL2の続き
何せ筆者が持参したツーリングマップルは関東版で富山県以西の記載がない。また関東エリアのSAで配布しているNEXCO東日本発行のHIGHWAY WALKERも朝日ICまでで北陸全体までは記載がない。筆者は通常のツーリングはこの無料配布のHIGHWAY WALKERに記載されている各高速道路の路線別地図を活用しており、日帰りツーリングであれば十分賄える。少し古い平成9年発行の中部版も持っているが、今回は忘れてしまった。春日氏が北陸道に入ってから何処かのSAでGETしてくれたNEXCO中日本発行のサービスエリアガイドは裏面全面が広域地図になっており、北陸、近畿方面すべてカバーしていたので筆者がここから先の大局的な方角、休憩場所の目安としている道の駅の所在地、距離感を頭にイメージして走行するためにはこの広域的な地図があると大変重宝する。NEXCO東日本では数年前に廃止されてHIGHWAY WALKERになった。結果的にはこの日以降、最終日長野道に入って帰路につくまで連日この地図が大活躍してくれた
七尾西湾に架かる“ツインブリッジのと”の正式名は中能登農道橋であり、平成11年の開通当時から広域農道に分類されていたので無料である。七尾市中島町から能登島の西端にある能登島通町へと繋がり、県道257号線に続く島の西の玄関である。全長は620Mともう一方の能登島への玄関である能登島大橋よりはスケールが小さいが、文字通りに2連のハープ橋で中央部分が盛り上がりを見せる美しいシルエットである。
能登島に入ると昔よりだいぶ観光化が進んだのであろうか、単純にお盆休みのためか、他府県ナンバーの観光客の車が多い。山中オーナーから必ず立ち寄るようリクエストされていた道の駅“のとじま”に向うことにした。隣接している能登島ガラス美術館は方向案内が整備されているが、道の駅の表示がかなり分かり辛いため迷ってしまった。ようやく到着するも時間は未だ14時で宿に向うには少々早い気もするのでここで能登の美味そうな土産物を物色しながら休憩も兼ねて時間調整した。
この先、宿までの案内はいつものようにカーナビにお願いしてスムーズに島の北端に位置する祖母ヶ浦(ばがうら)地区にある本日の宿"祖母ヶ浦荘"に16時に到着した。
宿に着くなり汗だくになったウエアを着替えて早速風呂に入った。部屋に戻ると西日もまだ強く照りつけて冷房も効きが悪かったので暫く汗が引かなかった。風呂上りに春日氏が先に頼んでくれた瓶ビールを何杯か飲んだら、冷房が効き始めたのと昨日から寝ずの強行軍で来たこともあり、疲れが急に出たのかアルコールの力もあり、夕食まで寝てしまった。
ここ能登島は石川県七尾市に属しており、面積は46.8平方KM、周囲71.9KMで島全体を七尾湾(東西南北の各湾がある)が囲んでいる穏やかな環境になっている。水族館、ガラス美術館、キャンプ場、ゴルフ場などがあり、漁師民宿も各地区に約30軒点在している。
今回その中の1軒である祖母ヶ浦荘にお世話になった。人の良さそうなお父さんと女将さんが経営している民宿で夕食には漁師のお父さんが定置網であげてきた鮮度抜群な魚介類が食卓に豊富に並ぶ。結構食べても次から次へと料理が出てくるのでどの時点で打ち止めになるのかが分からない。どれも作りたての温かい料理を出してくれるのが嬉しい。これまでお盆の時期に地方の旅館に宿泊すると大人数の食事を賄うため、先に作っておいた冷め切ったものを平気で出される事も多々あった。食事は宿のHP上にアップされていた画像や口コミ情報通りでとても満足できるものだった。次の日の朝食もすべて温かい料理が出され、特に温かい茶碗蒸しが出てきたことはこれまでの宿にはなく、また味付け海苔、納豆、生玉子といった加工不要な出来合いの一般的なものが一切出てこない朝食は女将さんのこだわりなのか、心のこもったもてなしに一同感激した。
これでお盆の時期でも基本¥8,400.-という料金は嬉しい。ただ建物や施設は少々老朽化が進んできているので民宿に泊まった経験のない若い女性には抵抗があるかもしれない。
この民宿はできれば連泊し、釣り舟で穏やかな七尾湾内での海釣りや能登島に住み着いた5頭のミナミバンドウイルカのイルカウォッチングも宿の主人に予約しておけば舟で連れて行ってくれるらしい。料金も¥1,500.-と格安で運が悪くウォッチできない場合、料金は不用との事なので興味がある方にはお勧めだ。筆者は個人的に時間が許せば釣り舟での海釣りを一度チャレンジしてみたかった。
1日目の走行距離 594km
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